2007年04月14日

蒼の少女

蒼の少女

【人→獣人】

 

※原案: 双葉様・・・変身、お絵かき掲示板[301]獣化人 第2巻より

 

あの頃の私は、ただ泳ぐ事が楽しかった。私の身体が冷たい水の中を切り裂き、進んでいく快感。私にとっては、 普段地上で生活している時よりも、むしろ水の中で泳いでいる方が生き生きとさえした。兎に角少しでも泳いでいたいと思った私は、 当然部活も水泳部に入り、部活が終わったあとも時間が有れば近くのプールに通って汗を流すほどだった。そして、 元々好きで得意だった水泳は自然と上達し、いつの間にか県下で最速レベルにまでになり、全国だって狙えるところまで来た。

 

周りの皆はそんな私を呆れながらも強く後押ししてくれた。私が頑張れば周りが応援してくれる。 周りが応援してくれれば私はまた頑張れる。そうして好きな水泳を続けていられる。私にとってこれほど幸せな事はない・・・はずだった。

 

今ではもう、遠くに聞こえる。皆の声援も、笑顔も、今の私には届かないところに行ってしまった。・・・いや、 私が遠ざかってしまったんだ。そう、まるで明るい世界から、暗く深い海の底へと落ちていくように。私が涙を流しても・・・ 海の水にまぎれて誰も気付かない。もう私は・・・戻れない。

 

 

 

目覚まし時計の音がけたたましく響く。私は頭から布団をかぶっていたが、それを片腕で重そうに押し上げた。 そのまま手をゆっくりと頬に当てる。・・・頬がかすかに濡れていた。・・・また、寝ながら泣いてたんだ・・・私・・・。 そのことに気付いた私はそのままそっと頬を拭った。

 

6時。ついこの間までの私なら、すぐに体を起こして、朝ごはんの前に軽いジョギングをして、 戻って着替えたらすぐに部活の朝練に向かっていた。汗を流すことが好きだったし、 全ての練習は水泳のためだったから苦になんてなるはずが無かった。・・・だけど、今はもうそんなことをする必要もなくなってしまった。・・・ そうだ、こんなに早く起きる必要だって無いんだ・・・。自由な時間を手に入れたはずなのに、私の心はどこか重かった。 まるで胸に何かつかえたような・・・そんな感じだった。

 

「変なの・・・」

 

私はそう言って頬に当てていた手をゆっくりと首元と顎の間に持っていった。

 

「・・・楽になれるはずだったのに・・・こんなに・・・息苦しいなんて・・・」

 

・・・そうだ、もう私を縛るものは何も無い。・・・苦に思うほど縛られてなどいなかったけど、 あそこに行く事が出来なくなった私にはもう、逃げ出すことしか出来なかった。・・・それしか道は無かったから。

 

今の私にはもう・・・泳ぐ事は出来ない。水に入ることさえ、出来なくなった私には。

 

「海(マリン)ー、部活辞めたからって、何時までもゴロゴロしてちゃだめよー」

 

不意に下の階から私の名前を呼ぶ声が聞こえた。・・・母さんはいつもと変わらない様子で私と接してくれる。そのことに嬉しさと、 寂しさが入り混じり私の表情は、たぶん複雑なものになっていただろう。

 

 

 

前はあんなに楽しくて仕方が無かった学校も、今では行くのがとても辛かった。学校が嫌いになったわけじゃない。 仲間達が嫌いになったわけじゃない。・・・嫌いになってわけじゃないからこそ、余計に辛いんだ。みんな私に優しく接してくれる。 みんな変わらず私のことを仲間だと思って接してくれる。それが、心苦しかった。・・・だってもう・・・私は・・・ みんなの知っている私じゃないのに・・・。

 

「あ・・・鱶田(フカダ)じゃないか」

 

通学路をゆっくりと歩いていた時、不意に後から若い男の声が聞こえた。私が小さく振り向くと、そこには見慣れた少年の顔があった。

 

「・・・おはよう、海原くん」

 

私は答えるように彼の名を呼んだ。・・・彼は私にとって、大事な仲間の一人・・・だった。私のクラスメイトで、 私と同じく水泳部に所属している。そして私と同じで水泳部のエース。・・・ただし偶然なのか、彼もまた今は泳いでいない。・・・ まだ当分泳げないだろう、痛々しく引きずった足を見る限りでは。

 

「どうだ・・・体の調子は?」

「・・・御陰様で、もう大丈夫。・・・私のことなんか心配しなくてもいいから」

「そう言われても・・・心なしか、顔色が蒼く見えるし」

「・・・気のせいよ。・・・朝練やってないから、普段よりも血の巡りが少しだけ悪いんだと思う」

 

海原君は私の横に並んで、一緒に歩き始めた。だけど、すぐに会話が沈黙してしまった。私は私で海原君に話したい事なんて無かったし、 海原君は有るみたいだけど、中々それを切り出せずにいるようだった。だけど、 2分ぐらい沈黙が続いたところでようやくその空気を打ち破るように海原君が重い口を開いた。

 

「・・・聞いたぞ。退部届・・・」

「・・・」

「なあ・・・鱶田・・・何で泳ぐのをやめたんだ?あんなに好きだったのに・・・」

「怖くなったのよ・・・」

「・・・え?」

「・・・水が怖くなったの。・・・もう私は・・・水に入れない・・・」

 

私の答えに、海原君は再び沈黙した。・・・私が水が怖くなったのは事実だ。だけど、その本当の理由を語るつもりは無かった。多分、 これからずっと、誰にも話す事は無いだろう。・・・何年もすれば、誰も私が水泳やっていた事なんて忘れてしまうだろう。 それまで辛抱すればいいだけの話。

 

「・・・でも、何で急に・・・本当に何があったんだよ?全然元気も無いし・・・」

「大丈夫だよ、海原君。私のことなんか、放っておいて」

「放っておけるわけないだろ。俺はお前の事・・・心配してるんだ」

「言ったでしょ?心配なんかしてくれなくていい。・・・心配なんかして欲しくない」

「鱶田・・・」

 

そして三度海原君は沈黙した。そしてそれから学校に着くまで互いに一言も口にしなかった。・・・嫌な女だなって思われたかもしれない。 海原君を傷つけたかもしれない。海原君は今、泳ぎたくても泳げないのに。・・・いや、泳ぎたくても泳げないのは私も一緒か。 私はそう思って何気なく空を見上げたけど、すぐに俯いてしまった。

 

雲ひとつ無い、綺麗な蒼い空。・・・だけど今の私には見るのも辛かった。あんなに好きだった蒼は、今はもう見ることさえ怖い。見れば、 あの恐怖が私の中で甦ってしまう。水に触れるたびに、私を侵食する・・・あの蒼を。

 

 

 

「・・・ということで、水泳部で合宿も兼ねて海辺に旅行することになったの」

「・・・そう、素敵ね。皆で楽しんできて」

 

私は目の前に突き出されたプリントに目を通す事も無く、私の前の椅子に座っている少女につき返した。

 

「それで、鱶田さんも一緒にどうかな・・・って・・・」

「美代子・・・聞いてるでしょ?私はもう水泳部じゃないの。・・・合宿なんて行っても仕方が無いでしょ」

 

私はそう言って箸を動かして、口にご飯を運ぶ。今はもう昼休み。堅苦しく長い学校生活において、唯一解放される時間だ。・・・ だけど私はまだ、水泳部から解放されたわけではなかった。美代子は私の親友で水泳部の部長を務めている。・・・ 正直なところ元々はあまり水泳が早いわけじゃなかったけど、リーダーシップと責任感が強く、誰よりも努力家で、 ついには私とともに県下で決勝大会レベルにまで成長し部長を任された、ある意味私以上に周りから尊敬される水泳部の鏡のような存在だ。 私にとっては心を許せる存在だったけど・・・だけど、今は美代子であっても私の気持ちをぶつける事は出来ない。・・・ぶつけちゃいけない。

 

「だから、別に鱶田さんは合宿としてじゃなくて普通に旅行としていけばいいよ。・・・実際、他の部の友達とかも呼んじゃってるし、 大人数で行った方が楽しいでしょ?」

「ちょ、それって違反じゃ・・・」

「部長権限、です!」

「・・・いや、職権乱用でしょ、それは・・・」

 

私は呆れるのを通り越して、思わず笑みを浮かべた。・・・そう、美代子はいつも私の心を癒してくれる。私の心を柔らかくしてくれる。・ ・・だから怖かった。折角作った壁が壊されてしまいそうで。

 

「鱶田さん、やっと笑ってくれた」

「え・・・?」

「だって・・・ここ最近ずっと暗い表情ばかりしていたから。鱶田さんは、明るく笑っている方が似合うよ、やっぱり」

「・・・ありがとう」

 

私はそう答えたけど、その表情が既に笑顔ではなく元通りの暗い表情になっていたからだろうか、美代子は少し悲しそうな顔をした。・・・ ごめんね、美代子。辛い思いをさせて。・・・だけど、例えあなたであっても、もう私を連れ戻す事は出来ない。 光が見える暖かな道をこれから歩んでいくあなたを、深く暗い世界に落ちていく私が触れちゃいけない。どうか、そのまま前だけを見て歩いて。 私のことなんか、振り向かなくていいから。

 

「・・・そうやってまた暗い顔するなよ、鱶田」

 

また不意に後から声が聞こえた。・・・海原君だ。彼はそのまま私の隣の椅子に座り、買ってきたパンを口にし始めた。

 

「折角の機会なんだからさ。・・・俺も部長も・・・周りだって別にお前に泳げだなんて言いはしないさ。・・・でも、 いい空気でも吸えば、少しは気分転換になるんじゃないのか」

「・・・海原君」

「・・・鱶田さん・・・私と初めて会ったときのこと覚えてる?」

「え?・・・唐突ね・・・覚えてるけど・・・?」

 

話が急に飛んで首を傾げる私を見て、美代子は笑みを浮かべながら話を続けた。

 

「あの時の私は・・・水泳の才能が無いって諦めていて・・・もう水泳を辞めようと思った。だけど・・・ あなたを見て水泳の楽しさを思い出したの。鱶田さんが・・・私を暗い世界から光の世界へと連れ出してくれたの」

 

美代子は目を輝かせながらそう語った。・・・そうか、だからなんだ。だから私は、美代子の優しさが怖いんだ。美代子は、 私が彼女を救ったと思っている。・・・美代子にとっては事実そうかもしれない。だから、美代子も私を救い出そうとしているんだ。 彼女自身が心の闇を知っているから、私があの時の美代子のように心の闇を抱えている事に気付いたんだ。

 

「だから、今度は私が鱶田さんを勇気付けたいの。・・・出来ないかもしれないけど、せめて形だけでも恩返しがしたいの」

 

そう語る美代子の目が、声が、とても澄んでいた。心から、私を信頼しているんだ、この子は。私なら、この闇から抜け出せると。・・・ だけど・・・私はもう・・・。

 

「・・・俺もそうだな」

「え?」

「俺も鱶田に助けられたようなもんだろ。廃部寸前だった水泳部がここまでになったのはお前が入ってくれたからだ。俺と部長・・・ 他の奴等だけじゃ、きっと俺達水泳を続けることが出来なくなっていたはずだから」

 

海原君は落ち着いた口調で、ゆっくりとそう話した。・・・そうか、海原君も私を必要としていたんだ。・・・ 私も海原君の必要としていた。彼の優しさや明るさで勇気を貰っていた。・・・だけどその優しさも明るさも、今の私にはまぶしすぎた。・・・ まぶしすぎたのに・・・手放す事ができなかった。

 

「・・・気分転換に着いていくだけよ?」

「よし、決まりね!」

 

美代子は嬉しそうに声を上げると立ち上がった。

 

「じゃあ、楽しみにしててね!私はまだ他の子も誘ってくるから!」

 

そう言って、美代子は教室を後にした。・・・そして気付けば私と海原君がまた、今朝のように並んでいた。

 

「・・・嬉しそうな顔してるぞ?」

「え?」

「さっきよりも明るい顔してる。・・・鱶田、わざと暗い顔してるんだろ?」

「・・・そんなことないよ。・・・第一暗い顔なんて私、してないから」

 

じっと私の顔を覗き込む海原君の視線をかわすように、私は反対方向を向き、水の入ったペットボトルを口に運んだ。

 

「・・・飲む分には大丈夫なんだな」

「え?・・・あぁ、水ね。別に・・・全身浸かったりしなければ・・・これぐらいなら大丈夫」

「変な質問かもしれないけど・・・風呂とかはどうしてるんだよ?」

「シャワーなら平気だから。・・・ねぇ、もういい?・・・言ったでしょ?心配しないでって」

「わかったわかった。もう聞かないよ」

 

そう言って残ったパンを口に運び飲み込んだ海原君はすっと立ち上がり大きく背中を伸ばした。そして私のほうを改めて振り返る。

 

「正直、お前が一緒に旅行に来てくれて・・・少し嬉しいかも」

「・・・え?それってどういう・・・?」

「じゃあ、俺教室に戻るわ。英語の課題、まだやってないし」

 

そう告げて海原君は後姿で手を振りながら教室をゆっくりと出て行った。・・・海原君の気持ちに気付いていないわけじゃなかった。・・・ だって、私も海原君と一緒にいると楽しかったから。海原君とならずっと一緒にいてもいいと思ったことだって有ったから。・・・ だけどごめんね。私にはもう、あなたと一緒に同じ道を歩いていく事が出来ない。私はもう、心も身体も、 あの頃のような暖かな光を宿してはいないのだから。ただ、冷たい蒼だけが、私の心を包んでいるのだから。

 

 

 

それから数日後、結局私は水泳部の合宿についていく事になった。みんなの言う通り、気分転換にはなるかもしれない。・・・ だけどその日は初めから嫌な予感がしていた。・・・根拠なんてその時点ではなかった。ただ、あの時から感じている息苦しさが、 今日はいつもよりも辛く感じたから。

 

「・・・大丈夫・・・泳いだりしなければ・・・大丈夫」

 

私は電車の窓から外を見ながら、自分で自分に言い聞かせるようにそう呟いた。窓からは海も空も見える。また、 私にあてつけるかのように澄んだ綺麗な青色をしている。だから私は寂しくなった。・・・まさに海水浴日和といえる絶好の天気なのに、 私はもう泳ぐことは出来ないのだから。泳いではいけない・・・そう決めたから。

 

電車を降りた私達は駅からバスに乗り換え、目的地にたどり着いた。何でも、美代子の両親の友人が別荘を貸してくれたのだという。 プライベートビーチまで付いているから、中々のものだ。

 

「ここなら周りに迷惑も掛けずに、練習も遊びもし放題でしょ」

 

美代子は自慢げに語った。・・・なるほど、確かに合宿にも旅行にも、こういう別荘というのはもってこいだった。 プライベートビーチなんて、ちょっと前の私だったら喜んでいただろう。・・・だけど・・・もう私には縁の無いものだ。テラスから眺める海も、 今の私には虚しいだけだった。

 

だけど、他の一緒に来たメンバーは、予想通り大はしゃぎで、早速着替えて海へと向かっていった。私は着替えることも無く、 着てきたワンピースのスカートのまま浜辺に下り立った。・・・潮の香りが風に吹かれて運ばれてくる。・・・やはりこの香りをかぐと、 心が落ち着く。不思議と・・・帰ってきたような気になる。自分の居場所に・・・自分の居るべき場所に。・・・だめだ、 やはり海を見ていると心が蒼に支配されそうになってしまう。落ち着き、安らぎ、本当の自分。それが蒼。だけど、 それは同時に今までの自分を否定すること。私が私であるために私であることを否定する。・・・だめだ、支離滅裂で混乱してきた。

 

「まさ鱶田さん、難しい顔してる」

「折角こういうところに来たんだから、もっと楽しそうにしろよ」

 

私に声をかけてきたのは、例によって海原君と美代子だった。私は2人の姿を確認すると、逆の方を見て答えた。

 

「・・・そっちこそ、こういうところに来たんだから楽しんでくればいいじゃない」

「俺は足の事有るから、お前と同じで無理だし」

「私は、勿論楽しむつもりだよ。でも、鱶田さんももう少し元気出して欲しいなって思っちゃって」

「・・・うん、ありがとう。・・・ほら、行っといで。皆待ってるでしょ?」

「うん・・・じゃあ・・・」

 

そう言って美代子は砂浜を走っていった。遠くで仲間達がはしゃぐ声が聞こえる。それを寂しく耳に焼き付けながら、 私はそっと砂浜に腰を下ろした。すぐに海原君も私の横に座り込んだ。

 

「・・・何で、足の事があるのにここに来たの?」

「・・・この間行っただろ?・・・お前と一緒に旅行に行くのが嬉しいって」

 

そんな風にストレートに返されると困ってしまう。・・・本当はキッパリとあきらめてもらうつもりだった。 もう私には構わないで欲しかった。だけど、彼の素直で明るい人柄に触れているとそんなことが出来なくなってしまう。・・・だから、 私は海原君を傷つけたくなかった。だけど、どういう形であれ、今の私では海原君を傷つけてしまう。・・・だったら・・・関係は私の手で・・・ 切るしかない。

 

「海原君・・・」

「・・・何?」

「・・・もし大切にしていたものが、突然何の前触れも無く、それも不条理に壊されたとしたら・・・どうする?」

「何か漠然とした質問だな?」

「・・・そうね、ごめん・・・」

 

私は彼の方を見ることなく、砂浜ばかりを見ていた。他のところを見てしまうと意識が弱くなってしまいそうだった。空の蒼、海の蒼、 楽しそうな仲間たち、そして・・・海原君。どれを見ても、私の心を解きほぐそうとしてしまう。・・・誰も触れないで、私の心には、もう誰も。 そう願っているのに。

 

「その大切なものが何なのかにもよるけど・・・とりあえず直せないか頑張って、無理なら代わりを探すんじゃないかな?」

「・・・そう・・・だね。・・・そうだよ、私なんかより・・・早い子なんて・・・代わりなんていくらでもいるもの・・・」

「あぁ・・・そういう意味で聞いてたのか・・・ごめん。俺・・・」

「いいよ・・・私は・・・もう・・・」

 

私はもう泳げない。私はもう、あなたの心にはいない。あなたの手の届くところにはいない。私は・・・この世界にいる人間じゃない。 色々言い方は考えた。だけどそこから先の言葉が出てこなかった。・・・言えば楽になれるはずなのに、言うことが出来ない。 私はまだ何を恐れているの?私は何がしたいの?・・・私が・・・本当に守りたいものって・・・何なの? 沈黙のまま私は自問自答を繰り返していた・・・その時だった。私は急に潮の香りが、 その香りが運んでくる気配と風が変わったことに気がついた。

 

「・・・っ・・・!?」

「・・・どうした、鱶田?」

「・・・来る・・・!」

「来る・・・何が?」

「大きな波が来る!・・・だめだ、皆を呼び戻さないと!」

 

私は慌てて立ち上がる。海原君も驚いた表情で立ち上がった。

 

「大きな波って・・・何で鱶田にそんなことが分かるんだよ!?」

「分かるのよ!・・・今の・・・私には・・・分かってしまうのよ!」

 

私はそう告げると、足を引きずっている海原君をその場において急いで遊んでいる仲間たちの下へと駆け寄った。

 

「急いで上に上がって!大きな波が来るわ!」

 

初めは驚いて首をかしげていた仲間達だったが・・・その時遠くから大きな音が響いていることに皆気付いた。・・・間違いない、 私が感じ取った大波だ。

 

「さぁ、早く!」

 

慌てて気が動転している仲間達を、私は冷静に誘導していく。・・・しかし、あることに気付き私は一瞬にして冷静さを失いかける。・・・ いないのだ。美代子が。・・・まさか!そう思って振り返ったとき、丁度その大きな波が砂浜の殆どを飲み込むようにして襲ってきた。 既に高い位置まで逃げてきていた私達は大丈夫だったが・・・それでも美代子の姿が見当たらない。辺りを見渡していると、 大分沖の方に小さく上がる水しぶきを見つけた。・・・私は目を疑いたくなった。けど、紛れも無いその姿は、美代子だった。

 

「あいつ・・・何であんなところに・・・!」

「泳いでいて・・・戻り損ねたんだ、きっと・・・!」

 

それでも美代子だったら十分泳いで戻れるはずの距離だった。・・・なのに一向に戻ってくる気配が無い・・・私は確信した、美代子は・・ ・恐らく足を痛めたか、或いは水を飲み込んでパニックに陥ったか・・・いずれにしても溺れている。

 

急いで助けなきゃ!そう思って一歩前に出たものの、すぐに足がすくんでしまう。・・・だめだ、 やっぱり今の私に水の中に入る勇気は無い。・・・私以外の誰かが助けてくれればいい・・・そんな考えさえ頭をよぎった・・・その時だった。

 

「鱶田!早く部長を!」

「分かってるけど・・・私には出来ない・・・!」

「俺だって助けに行きたいんだ!けど・・・足が・・・くそっ!」

「・・・海原君・・・」

「・・・鱶田だけなんだ・・・。部長を助け出せるのは・・・お前だけなんだ!・・・お前が何を怖がってるのかは知らないけど・・・ そのことと部長とどっちが大事なんだよ!」

「ッ・・・!」

 

・・・そうだ、海原君の言う通りだ。私は何を悩んでいたんだろう。私は何てことで悩んでしまったんだろう。 美代子の命に代えられるものなんて何も無いのに。

 

「・・・分かった・・・約束する、必ず美代子を連れて帰ってくるって・・・けど・・・」

「けど・・・?」

「・・・ううん、何でもない。・・・海原君・・・今まで・・・ありがとう・・・!」

「・・・え?」

 

私の言葉に口をあけて黙ってしまった海原君を横目に、私はゆっくりと海の中へと足を入れ歩いていく。・・・水の冷たさが心地いい。 白く泡立つ波が・・・私の”帰り”を歓迎しているかのようだった。だけど、ゆっくりなんてしていられない。 私は腰が浸かるぐらいの深さまで進むと一旦足を止めた。そして耳を、鼻を、目を研ぎ澄ます。

 

『鱶田さん・・・助けて・・・!』

 

海の水を通して、美代子の声が、意思が伝わってくる。・・・今の私にはそれが分かる。・・・だから私も思いを伝える。・・・ だから少し待っていてね、美代子。私が助けに行くから。たとえ、私という人間を引き換えにしてでも、あなたを助けるから。・・・ もう私は恐れない。たとえ”化物”と言われようと・・・ここで”力”を使わずに美代子を死なせたら・・・私、一生後悔すると思ったから・・・ あなたの命を救うためなら私は、私自身を捨てられるって気付いたから・・・だから!

 

”獣化”するんだ!

 

「わあぁぁぁ!」

 

私は海の中で大きく叫んだ。その途端、私の身体が大きく歪み始める。・・・私が私でなくなり始めたんだ。

 

叫び声が漏れる私の口は突然大きく裂け始めた。それと同時に鼻先が尖り、周りの肉を巻き込んで大きく前へと突き出していく。 大きく開いたその口の中には鋭い牙がすぐに生え揃った。それはもう人間の歯じゃなかった。皮膚が、柔らかく健康的な肌色から、 徐々に血の気がうせていき、細かく滑らかな鱗で覆われていく。鼻より上から背にかけては蒼色の、下から腹にかけては白色の鱗が、 太陽と海の光に反射して私の身体を輝かせた。

 

「ガ・・・ウゥッ・・・!」

 

思わず声が漏れる。変化に痛みは無いけれど、自分の身体が作り変えられていく瞬間は、何とも奇妙な感覚だった。・・・ そしてこの光景を海原君たちも見ているんだろう。・・・どんな目で見ているんだろう・・・そんなことを考える余裕もまだ有った。 だけどその間にも当然変化は進んでいる。私が来ていた服を破って背中からは背びれが姿を現し、 首も太くなり身体と一直線な線で結ばれる流線型の身体へと変わっていく。腕も手も蒼い鱗で覆われ、その指の間には初め薄い膜が張り、 ソレが徐々に厚くなって私の手を包み込み、しばらくしたらそれは人の腕のリーチを保ったままひれの形になった。 お尻の辺りからは肉が盛り上がりそのままぐっと伸び、先っぽで二つに分かれ三角形の尾びれを形作った。

 

「ウゥッ・・・!」

 

そして・・・変化が落ち着いたことを感じた私はゆっくりと瞳を開く。・・・その瞳は金色に輝いていた。 改めて私は自分の身体を確認した。大きな口に強力な顎。顔の横には左右両方、縦に数本のえらが空いている。背中からは大きな背びれ、 そして長い尻尾とその先に尾びれを持つその姿は、まさにサメそのもの・・・そう私はサメになっていた。いや・・・ 正確に言えばサメですらない・・・本来のサメとは明らかに異なる、長い腕のようなひれと、人間と同じ足を持つのだから。いうなればサメ獣人・ ・・いや、魚人だろうか・・・そんなところだろう。人でもサメでもない、その両方の姿を併せ持った異形の存在。・・・自分では”化物” という形容しか思いつかない。そして私は身体に纏わりついた服の切れ端を、身体を震わせたり直接腕ではらいのける。・・・ 人ではなくなった私には、服なんて無用のものだから。

 

私は泳ぎだす前に、チラッと陸の方を見た。仲間達が・・・そして海原君が私のことを心配そうな表情で見ている。・・・ごめんね、私、 こんな姿になっちゃって。あなたを裏切り、傷つけてしまって。・・・だけど安心して・・・美代子は守ってみせるから。あなたとの最後の約束、 果たしてみせるから。私は心でそう呟いて視線を広大な海へと移した。既に美代子の姿は見えなくなっている。・・・ けれど彼女はまだ無事だということは水を伝わって分かっている。サメ獣人になった私には、 例え目で見ていない海の様子も有る程度感じ取れるようになっていた。

 

そしてゆっくりと身をかがめて、顔を水につけた。・・・既に今の私には陸よりも水の中のほうが呼吸が楽だった。 そのまま足で海面を蹴りだす。すると私の身体が海を進み始める。私は両手両足を身体にぴったりとつけて、 身体を左右にくねらせながら海の中を泳いでいく。・・・多分誰かが今の私の姿を見ても、本物のサメにしか見えないだろう。・・・それでいい、 美代子を助けるためなら、私はサメになろう。人でなくなってしまうことは怖くて仕方ないけど、それでもいい。人でもサメでも、 私は生きていける。だけど美代子は、私が助けなきゃ生きることが出来ないんだから!助ける・・・絶対に!

 

私はさっきよりも少し深いところでゆっくりと沈み始めていた美代子の姿に気がついた。・・・大丈夫、まだ身体は温かい。 私は閉じていた手足を広げ、その腕でそっと美代子の身体を抱きかかえた。・・・待っていてね、今助けてあげるから。 私は再び足を身体につけて、尻尾を大きく動かした。私の身体はぐんと加速し、すぐに海岸まで戻ることが出来た。 足の付くところまでたどり着いたところで私は両足をゆっくりと開き、海面に着地した。そして美代子の身体を腕で支えたまま、 自分と美代子の顔を海面に出した。すぐに仲間達が駆け寄ってくる・・・が、私が仲間達の方に不意に視線を向けると、 皆固まって動かなくなってしまった。・・・そうだよね、こんな姿の化物ににらまれたら怖いよね。・・・分かっていたこととはいえ、 私は少し寂しくなりながらも視線を落とした。・・・だけど、そんな中、海原君だけが足を止めることなく私の傍まで駆け寄ってきた。

 

「大丈夫か!?」

「海原君・・・うん、大丈夫。少し水を飲んでいるから、陸まで行って人工呼吸してあげて」

「わかった。・・・おい、お前等もぼさっとしてないで手伝ってくれ!」

 

海原君は固まったままの他の仲間たちに、半ば怒鳴るように叫びかけた。 ようやく我に返った仲間たちは美代子の身体を支えて海の中を海岸まで歩いていった。

 

「誰か女子、人工呼吸してやってくれ!さっき連絡した救急車がもうすぐつくはずだから、それまで部長の循環を確認しておいてくれ! 別荘にAEDが備え付けられていたから、意識が戻らなければそれを使え!」

 

砂浜の向こうまで聞こえるような大きな声で、海原君は色々指示を出していた。・・・大丈夫だね、海原君は、私がいなくても。 私はそう思い、ゆっくりと海のほうへと戻ろうとした・・・その時、海原君がしっかりと私の腕を掴んできた。

 

「何処に行くつもりだよ?」

「・・・放してよ」

「放さない。・・・放したら、もう会えない気がするから・・・」

 

あぁ、この人には何でもお見通しなのかもしれない。事実私はもう・・・戻るつもりは無かった。

 

「もう・・・会わないよ・・・戻れるわけ無い・・・こんな姿見られて!こんな・・・化物みたいな・・・私が・・・!」

「・・・化物なんかじゃないよ、鱶田は・・・鱶田だ。どんな姿でも・・・お前は鱶田海・・・だろ?」

「・・・海原君には分からないよ・・・自分が・・・人間でなくなってしまう事が、どんなに怖いか・・・!」

「・・・そうだな・・・俺にお前の気持ちは分からないかもしれない・・・けど・・・」

 

海原君は言葉の途中で不意に私に近寄り、大きく腕を広げて・・・私のことを優しく抱きしめてきた・・・!

 

「・・・だけど俺はお前を抱きしめる事が出来る」

「え・・・?」

「お前が、その姿を見られるのが嫌なら、俺がお前を隠す。お前が自分の姿に怯えて震えているなら俺がその震えを止めてやる。 お前が涙を流した時は、俺の腕で拭ってやる。俺が・・・お前を守るから」

「・・・海原君・・・」

 

あぁ、この人は・・・確かなんだ。私への思いに迷いが無いんだ。私がどれだけあなたを傷つけても、 あなたは私を疑うことなく信じて追いかけてきてくれたんだ。・・・その優しさが、私の心を包んでいく。あんなに冷たくて怖かった蒼が、 不思議ともう怖くなかった。

 

そして次の瞬間、一度私の身体から自分の身体を離した海原君は、不意にすっと顔を私の顔に近づけて・・・ 私の大きな口に彼の小さな唇を重ね合わせた・・・つまりこれって・・・私・・・ファーストなんですけど!?

 

「・・・っ!」

 

その瞬間はビックリして大きく目を見開き、口を離そうとしたけれど、すぐにその柔らかな唇から彼の想いを感じて、 私も彼に身をゆだねた。鱶田海は俺が守る。人でもサメでも、鱶田海であることに変わりは無い。彼の唇から伝わるその思いが、何より嬉しくて。 この人は本当に、私を思ってくれているんだって分かったから。そしてようやく口を離した海原君は、一度小さく呼吸をして、 じっと私の目を見つめながら小さな声で私に一言だけ告げた。

 

「・・・お前が好きだ」

「・・・ちょ、こんなところで・・・そんなストレートに・・・急に言われても・・・!」

「俺は・・・言葉を飾りつけたりするのは好きじゃないし・・・ずっと・・・お前の事を想っていた。 お前と一緒にいる事が何より楽しくて。・・・これからも一緒にいたい」

「でも・・・私は・・・」

「・・・人間の姿に戻る事は出来るんだろ?」

「え?」

「初めて変身した様子じゃないみたいだから・・・さ」

「・・・陸に上がって、身体を乾かして気持ちを落ち着ければ・・・」

「だったら、問題ないだろう」

 

海原君は優しい笑顔を浮かべながら、今度はその手をそっと私の頭において、私の身体をなでていった。滑らかなサメの鱗を、 彼の指が優しくなぞっていった。

 

「・・・確かに水泳部はちょっと無理かもしれないけどさ・・・別にそれ以外だったら生活に問題ないだろ?・・・ それにたとえ一生その姿でも、俺が思う気持ちに変わりは無い。その姿のお前も好きだし・・・お前はお前だから・・・ もし何かあれば俺が守るから。・・・だから・・・何処へも行くなよ」

「・・・海原君・・・」

 

私は・・・美代子を助けたら、このまま海へ出て本当のサメのように生きようと思っていた。この姿が見られてしまった以上、 もう普通の生活には戻れないと思っていた。・・・だけど、ここには私がどんな姿でも私のことを思ってくれる人がいる。 私のことを心から信じてくれる人がいる。私にとって・・・ここより素敵な場所が、他にあるだろうか。私は・・・!

 

「私は・・・私も・・・海原君のことが・・・好き・・・!」

「鱶田・・・」

「いつか想いを伝えようと思っていた。・・・だけど、その前にこんな身体になっちゃって・・・ もう人を好きになったりしちゃいけないって勝手に決めていた・・・でも・・・分かったの・・・私がいなくなるってことは・・・ 私一人の問題じゃないって・・・」

「俺は・・・お前がいなくなったら辛いよ」

「私もやっと気付いた・・・目の前で美代子がいなくなったら・・・すごく悲しい・・・それと同じ思いを・・・美代子にも・・・ 海原君にもさせちゃいけない」

「・・・俺も、お前にそんな思いはさせない。・・・守ってみせるから・・・」

 

そう言って海原君は再び顔を近づけてきた。今度は私も抵抗せず、むしろ私のほうから近づけた。もう怖くは無い。 貴方の優しさに触れることも、私自身の蒼にも、もう怯えたりしない。私は私。ここにあなたがいてくれれば、私は鱶田海でい続ける事が出来る。 だからもう私も迷わない。この暗い底に灯りを照らしてくれたあなたを追って、私は真っ直ぐ光に向かって泳いでいく。さぁ、私を掴まえて。 そして・・・もう離さないで。

 

 

 

私が何故こんな身体になってしまったのか。実は私もよく分かっていない。あの日は私一人でプールに残り、 広いプールを独り占めしながら練習に励んでいた時だった。泳いでいる途中、急に苦しくなったかと思うと、 水着が破れて尻尾と背びれが姿を現し、顔は私の面影なんて残さずに鋭い牙を持つサメのものへと変わってしまったのだ。 しかも人間と同じような腕と脚を残したまま。やがて水の中なのに呼吸が出来る事に気付いた私を待っていたのは・・・絶望だった。

 

ある日突然、何の前触れも無く、理不尽なまでに訪れた運命の転機。私が泳ぐ事が好きだからサメになってしまったのか、 元々サメだったから泳ぐ事が好きで、たまたまこの時サメである事に目覚めたのか、或いは何の脈絡も無い呪いの類なのか、 いろいろなことを考えたけれど、結局答えなんて出るはずも無く。ただ一つ分かった事は・・・ もう水泳を続けることはできないということだけだった。水に入り泳ごうとしたらサメに変身してしまう以上、大会に出ることは出来ない。 自然と私は生きる気力を見失い始めていた。

 

・・・だけど、それは私の独りよがりな悩みだったんだ。周りの皆は、私のことを信じて待っていたのに。 私はその優しさが怖くて逃げていただけで、運命を変えようとも、従おうともせずにいた。後ばかり振り返って前にある道に気付かずにいた。・・ ・でも、もう大丈夫。私は私の道を見つけたから。このまま駆け上がっていける。あなたとなら、どこへだっていける。

 

 

 

幸い、美代子はすぐに意識を取り戻し、大事には至らなかった。病院で念のために半日ほど療養しただけで、翌日の合宿には合流してきた。 ・・・そしてあれだけ怖い目にあったのに、美代子は変わらず平気な素振りで海で泳いでいる。

 

「海が怖いわけじゃないけど・・・でも、怖がっていたら何も出来ないもの」

 

美代子は笑顔でそう答えた。・・・そう、怖がって何もしなければ、何も怒らない。勇気を出して一歩進む事が何よりも大事なんだ。・・・ そのことを私に教えてくれたのは、あなたなんだよ、美代子。私は少し離れた沖で身体を浮かべながら彼女の事を見つめていた。

 

あの後、海原君以外にも・・・勿論美代子にも私のサメの姿の事を説明した。初めはちょっと怖がる子もいたけど・・・ でも例え姿が変わっても、心が私のままだと分かったら、皆私のことを認めてくれた。例えどんな姿でも鱶田は鱶田だろうって。 そのことが嬉しかった。

 

そして今もこうして、サメの姿で海の中にいる。みんなの近くをゆっくりと泳ぎ、昨日のようなことが無いように見張る意味も込めて、 だけど心地よく泳いでいた。・・・やっぱり私は、泳ぐ事が好きなんだな。

 

「お、気持ちよさそうだな」

 

不意にその声が聞こえて、私は水面へと顔を出した。見れば海原君が私の傍まで泳いできていたのだ。

 

「あれ・・・足は?」

「まだ痛みは残るけど・・・本当はもう大分良くなっていたんだ。だけど・・・昔のように泳げるかどうかが不安で、勇気が無かったんだ」

 

・・・どうやら、事情の違いは有るけど海原君も私と似たような状況にあったようだ。その後一歩踏み出す勇気を、 私達が互いに与え合ったのだろう。私達は互いに微笑み返すと、無言のまま小さく頷き、2人揃って海の中へと潜った。

 

昨日までと違って、もう私は陸でも海でも、何処でも息苦しくは無い。私自身が私を追い込むのを辞めたから、 今の私は限りなく自由になったんだ。

 

だからあなたの傍にいる。あなたとともにこの広い海を泳いでいく。どこまでも、いつまでも。私の蒼い身体は、 空と海の蒼に吸い込まれるように、静かに溶け込んでいった。

 

 

蒼の少女 完

posted by 宮尾 at 14:20| Comment(3) | 短編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こ、これは・・・素晴らしい!素晴らしいです!!読み進めて間もなく自分も興奮してきました。まさか私のあの絵がここまで発展するとは・・・この後また一通り読み返そうと思います。本当にありがとうございました。

★宮尾レス
双葉様、コメント有難う御座います。

双葉様の描いた世界をどれだけ壊さずに文章化できるか、中々難しいながらも楽しみながら描かせていただきました。喜んでいただけて光栄ですw
Posted by 双葉 at 2007年04月14日 20:55
こんにちわー。また来てしまいましたw。


1話完結でここまで面白い作品ができるとは・・・w。ホントにすごいっすw。


やっぱサメ獣人というのに興味がそそられますね。水に関する獣人となると「人魚」みたいな奴をイメージしてしまうんですが、これを読んでその考えがだいぶ変わりました。


これからも面白い作品に期待しています^^。がんばってください!

★宮尾レス
コメント有難う御座います。
今回の話は、双葉様のアイデアをそのまま形にした作品です。こうして1話で綺麗にまとめられたのは、元のアイデアが上手くまとまっていたからだと思いますw

サメは魚の中でも別格の格好よさを持ってますね。今回初めてサメを書きましたが、書いていて自分も惚れそうでしたw

この小説は是非元となった双葉様の絵と一緒に御覧いただければより一層楽しめるかと思いますw
Posted by 人間100年 at 2007年04月15日 19:55
はじめまして。まさまさです。ケータイから見ています。

この小説は、心暖まりますね。

★宮尾レス
コメント有難う御座います!
レスが遅くなってスミマセンでした。。。
お褒めの言葉、嬉しく思います。
これからも人の心を温かく出来るような物語を書いていければいいなと思っております☆
Posted by まさまさ at 2008年05月28日 19:46
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